D.A.LOG - Digital Life × Analog Life × Blog

技術書典3で物理本デビュー。デザインのお手伝いをしました!

October 25, 2017

Digital

10月22日の日曜日、秋葉原で開催された技術書典3に参加してきました。

技術書典とは「技術」をテーマにした同人誌即売会。
4月開催の技術書典2に引き続き、サークル「nayucolony」のいろいろお手伝いを。



当日のあれやこれやは主催であるnayu氏もブログで書いておりますのでぜひそちらも。
(なにやら執筆活動では商業化のお話もあるようで、ざわざわざわ…)

わたしは前回・今回ともに、デザイン的なお手伝いをさせてもらいましたので、そんな制作物にまつわるお話を記しておこうかと思います。

弊サークルに関わっている人たち

nayu氏

サークル主催及び執筆。つまり著者さま。日々多忙にも関わらず、約60ページの技術書を書き上げてしまう力が怖いです…

ろく氏

キャラクターイラスト係。(ここだけの話ですが、わたしの妹です)
イラストは完全に趣味で描いています。日々多忙にも関わらず電車の中でiPadでイラストを描き上げてしまう力が怖いです…

shizooo(※わたしです)

そしてわたしshizoooは、表紙デザインをしたり販促POPを作ったり各種印刷手配したり…デザイン担当兼雑用係、でした。

技術書典2のスピード振り返り

本題の技術書典3に入る前に、前回イベント(4月開催)のことを少しだけ。
  • テーマはCSSフレームワークの「Bulma
  • 電子書籍ダウンロード形式(QR&シリアルコード入りカードを頒布)
  • 100部制作・無事完売(イベント終了の1時間くらい前?)



技術書典にはこのときが初参戦。
会場の雰囲気はとても熱く、運営さんや参加サークルのみなさんの盛り上がりも素晴らしく、まさかのスピードで完売したことにも安堵。技術書典すごい!おもしろい!また出たい!と興奮の1日。

でも著者もわたしも感じざるをえなかったのが次こそは「物理本」を出したい!!!!ということ。
ブースに来てくれた方からも「書籍そのものはないの?」と言った声がありました。やはり同人誌といったら、電子書籍ではなく物理的な書籍が必要だということをしっかり学んだのでした。

技術書典3の大きな目標は「物理本」デビュー

そんなわけで、2度目の出展となる今回。しっかりと「物理本」を引っさげてサークル出展するために奮闘しました。
冊子印刷となると、電子書籍に比べ制作コストがかかったり〆切も早く設定しなくてはならないわけで…各自日常の仕事を抱えながらの制作でひーひー言いながらも、なんとか完成した「nayucolony」サークル初の物理本がこちら。





まさに本です。感動です。
作ったものがしっかり手に取れる…というのは本当に嬉しいことですね…

前回を上回る120部を用意したものの、前回を上回るかなりのスピードで完売となりました。当日は台風という悪天候の中、足を運んでくれたみなさま本当に本当にありがとうございました…!

電子書籍版を出しました

オンデマンド印刷とはいえ、なかなか増刷というわけにもいかず…
イベントに来れなかった方、来ていただいたのに在庫切れとなってしまった方、もしよろしければ電子書籍をのぞいてみてくださいませ。

そんな「物理本」の制作秘話

キャラクターラフのこと

技術書典3への出展が決まったあたりで、書籍内容はgulp.jsVue.jsでといった話が著者さまから出ていました。
「ギャルでもわかるgulp」「Vueだったらロゴのイメージでセーラー服の女の子」みたいなことをnayu氏が話していた記憶。

それをイラスト担当であるろく氏にもふわっと共有。
「Gulpだったら金髪で赤い服のおねーさんが良さそう」といったことをやりとりしたわずか「30分後」に、「降りて来たので」という怪しげなコメントともにラフ第一弾が届きました。(初動が早すぎる…)

その後正式にgulpで執筆を進めるというゴーサインをもらった後、ポーズやら服装やら露出度やらの話をあーだこーだと楽しく意見交換をしながらイラストを描き進めてもらいました。
ラフの一部をチラ見せ。

完成イラストのこと

表紙用のメイン画だけでなく、デフォルメ化したキャラクターもお願いしましたよ!
完成版がこちら。



今回ヘッドフォンと腕時計の描き込みがとにかく細かいのですが、腕時計をよく見ると…



見えるでしょうか…「10:22」の時刻。
技術書典の開催日である10月22日の数字を入れ込んだ、とのこと。ろく氏のこだわりポイントです。お手元に本をお持ちの方、ぜひ確認してみてくださいませ。

表紙デザインのこと

今回も力作イラストを描いてくれたろく氏からバトンを受け、次はわたしのお仕事です。

まずは表紙のデザインのアイデア出し。
こういうとき、いくつか印象の違うものを用意するようにしています。
今回の場合は…
  • 【A】前作の表紙とシリーズ感があるもの
  • 【B】著者の好きそうなシンプルなもの
  • 【C】かなりタイプの違うガーリーなもの
のような3パターン。



著者の好み・意向を確認し、真ん中の【B】の方向性で行くことに。
その後タイトル部分をもう少し詰めたり、裏表紙のデザインも入れて、決定版はこちら。



ちなみに「裏表紙になにかgulpっぽい名言を入れたいのでください!」
とむちゃぶりをお願いしたら、素敵フレーズをいただきました。
Swallow your tasks at one gulp.
nayu氏の名刺と連動するようなイメージで、引用符を使ったデザインにしてみました。

冊子印刷のこと

同人誌のような冊子印刷ははじめてだったので、いろいろとリサーチ。
そんな中、pixivFACTORY BOOKS(ピクシブファクトリーブックス)という同人誌印刷比較サービスがとても便利でした!
「価格」や「納期」の目安を確認し、いろいろなバランスを考慮しつつ、今回は栄光のサンバセットを利用することに。

  • 本文(なんと56ページ)はPDF(こちらはnayu氏が「Re:VIEW」で執筆・生成)
  • 表紙用のデザインはAIファイル(栄光テンプレートに則ったもの)
で入稿しました。
このページ数の冊子の入稿というのははじめてだったので、届くまでドキドキでした…!

ステッカーのこと

「物理本」の入稿が無事に完了し、多少時間に余裕がありそう…というところで、今回はステッカーを用意することにしました。せっかく描いてもらったデフォルメキャラを書籍側で使うことができず、何かの形で登場させたかったこともあり。

こちらも数パターンのラフを用意。



紙でプリントして、切り抜いて、PCに貼ったときのバランスをプロトタイピングしてみたり…結果、大きすぎず貼りやすいようにと、5cm×5cmの丸いデザインに決まりました。
印刷は印刷のグラフィックを利用し、マットラミネート加工。
完成したステッカーはかなりしっかり素材で、満足度の高いアイテムになりました。



ただ!本と同ペースで売れるかなーという甘い予想のもと100枚刷ったものの、けっこう在庫が余っております…有料ではなく書籍お買上げ特典にすればよかったねーという反省でした。

技術書典は出展者としても来場者としても楽しい

当日はサークルでの売り子も頑張りましたが、いち来場者としてしっかり戦利品もGETしましたよ。


ひとまず「物理本」デビューを果たすことができた今回。
ですが、書籍の早すぎる完売、ステッカーの余り…在庫数についてはいろいろと課題が残ります。もっとこう作りたかった、あれも工夫したかった…という思いもありますので。
ぜひまた技術書典『4』では、出展者としても来場者としても欲張って楽しみたいと思っています( ˘ω˘ )!
Pocket

Ads