久しぶりにカメラのことを、しかも古いフィルムカメラのことを書こうと思います。
タイトルに03とあるように、過去にもカメラ話を書いていて、
01はPENTAX Q(デジタルミラーレスカメラ)のこと
02はSX70(ポラロイドカメラ)のこと
でした。
今回は、初代ぞっこんカメラであるPENTAXのMシリーズのことを。
わたしがカメラを好きになったきっかけと、初めて買った一眼レフとの馴れ初め?の話です。
わたしがカメラに憧れたのは…
かなり昔から「写真」を撮ることは好きでした。中学生の時に、フィルム一本分、ほとんど空の写真ばかりを撮ってみたことがあったり。
高校では美術部だったので、絵の資料のための写真を撮ることが多かったり。
でも「カメラ」そのものに興味を持ったのは大学生になってからだと思います。
たぶん、次の4つが大きく影響をしています。
記憶がおぼろげで、どれが一番最初だったのかはわからないのですが…
堤幸彦さんの「恋愛寫眞 Collage of our Life」
松田龍平さん、広末涼子さん出演。堤監督の、「写真」がテーマとなっている映画です。この映画を見るととりあえず…
- ニューヨークに行きたくなります。
- カップヌードルが食べたくなります。
- そして、フィルムカメラで写真を撮りたくなります。
癖がとても強いですし、後半ストーリーはごにょごにょ…。
タイトルを真に受けて恋愛要素を期待してはいけないと、個人的には思います。
でも、劇中に出てくる写真とか、カメラとか旅とかの映像描写がとてもとても素敵なのです。
写真が好きな方、気になる方はぜひ観てください。
市川拓司さんの「恋愛寫眞 もうひとつの物語」
サブタイトルにもある通り、映画「恋愛寫眞」のアナザーストーリーとなる小説。
映画側の脚本を元に、「いま、会いにゆきます」の市川拓司さんが書き下ろした作品です。
が、ノベライズとか違う視点とかではなく、「東京」「ニューヨーク」「主人公2人の名前」「写真」という設定だけが共通している、全く別のストーリーになっています。
この小説の写真にまつわる描写も、とても素敵です。
大好きな一節に「856枚」という写真の枚数が出てくるのですが。
これ、デジタルで撮る人とフィルムで撮る人は受取り方が変わるのかもしれないと思うのです。
デジタルの人は856枚なんてすぐだよ、少ないよって感じるかもしれません。
ぜひ一度、フィルムカメラで写真を撮ってみて欲しいです。
1枚1枚がよりいっそう大切に感じると思います。
Life with Cameraな「カメラ日和」
学生時代のわたしはweb業界ではなく出版業界を目指していて…ライフスタイルに寄り添ったコンテンツを作りたいという思いが強かったのです。
そんな中でも「カメラ日和」という雑誌が特に大好きで憧れていて。
メカメカしたカメラ話ではなく、テクニックにフォーカスした写真話ではなく、
暮らしの中でカメラと写真を楽しむワクワクがたくさん詰まっている雑誌です。
もちろんデジタルカメラのトピックスもありましたが、
フィルムカメラ、トイカメラの話題が充実していたことも好きなポイントでした。
(隔月誌として12年発行を続け、2016年3月発売のvol.66 をもって一度休刊に。
でも「充電期間」を経て10月に新刊が出ているようです!見逃していた〜)
Mさんのカメラ
当時、学外活動としてまちおこしイベントなどの企画に携わっていたのですが。そのコミュニティで出会ったMさん。
自由で奔放でミステリアスで…とにかくかっこよい女性で(笑)
山梨のまちおこしイベントに一緒に行った時、その人が一眼レフカメラを持ってきていました。
チャンス!とばかりにいろいろと質問をしまくり、
どうやって手に入れたのかとか、難しくないか、お金はかかるのかとか…。
写真のことを通して仲良く話をすることができたのも、今思うと嬉しかったのだろうなぁ。
そして、この人のカメラ入手の仕方が「フリマで買ったよ〜」だったのです。
あ、そんな気軽にはじめてもいいんだ!と、ストンと腑に落ちました。
PENTAX MGとの出会い…
Mさんの話を聞く前から、フリーマーケットや蚤の市が好きでちょくちょく足を運んでいました。
なので、そんなに特別な思いで出向いたフリマではなかったと思います。
そして、もはやどこだったのかすら忘れてしまったのですが…
洋服とか、雑貨とか、ジャンクっぽい機械などがところ狭しと並べられた広場の一角で、
わたしは運命の出会いを果たしてしまいました。
PENTAX MG。
これが、わたしの初代ぞっこんカメラです。
はっきり覚えているのは、値段です。3000円、でした。
3000円でわたしは初の一眼レフカメラを手にすることになったのです。
状態は限りなくジャンクに近くて。ボロボロで。
「撮れないかもしれないけれど…?」くらいのものでした。
普通だったら躊躇していたかもしれませんが、手に持った時に愛着が湧いてしまっていました。
そしてカッコイイ女Mさんの「フリマで買ったよ」が思い出され、
ドキドキしながらもワクワクと購入に踏み切ったのを覚えています。
PENTAX MGというカメラは…
突然の出会いだったので、このカメラのいろいろなことは後から知りました。PENTAXのMシリーズという小型軽量化ラインナップの1つであり、
一眼レフカメラなのにとにかく小さくて軽いこと。
撮影モードが絞り優先のみというとても潔い機種であること。
(Auto・1/100・Bにしか切り替えできません)
背景ボケの写真が好きかつど素人だったわたしは、基本的に絞りは開放。
シャッタースピードを自動調整してくれるMGなので、
頭を悩ませることなくパシャパシャと活躍してくれました。
機能が制限された、シンプルで小さな一眼レフカメラ。
幸運にも、初心者のわたしにぴったりなカメラだったのです。
わたしはなんでもそうなのですが。
マニュアルなど読まずにとにかく触ってみる傾向にあって。
フィルムの入れ方とか、絞りの仕組みとか、
とにかく触って触って、いろいろ失敗しながら撮り方を覚えていきました。
カメラを手にすると、なんでも素敵に見えて、なんでも撮りたくなります。
うろちょろ散歩に出かけては、たくさんたくさん写真を撮りました。
このカメラのおかげで、わたしはいまでも写真が大好きなんだなぁと思っています。
MGのシャッター故障。後継機は…
それでもさすがに状態のよくないカメラだったのと、扱いがなかなかワイルドだったことで。1年ほど使い続けると、シャッターが上手く切れなくなる頻度が高くなってきてしまいました。
修理といってもジャンク品に近いものは難しいし、きっと高額なのだろうなと、
新たなカメラの購入を検討し始めました。
その頃には多少カメラの種類にも明るくなっていましたが、
ここでいよいよ「恋愛寫眞」にも登場する憧れのCanon F-1を!
…という思いは、実を言えばありませんでした。
わたしがMGの後継機としてすんなり選んだのが、PENTAX MX。
1年MGのオート機能にお世話になったので、ステップアップしようと。
同じMシリーズ唯一のフルマニュアル機に挑戦しました。
実は、MXはMGよりも前に発売されたもので、Mシリーズの一号機。
我が家には後から来たけれど、立派なお兄さん。
だから、MGとお別れして新しいカメラを買うというよりは、「もうすぐ兄弟ができるよ」という気持ちだったのでした(笑)
初代ぞっこんカメラたちはイマ…
あれから何年も経って、もうMGはシャッターが完全に切れないのですが、普段使わないレンズを身に着けて、わたしの仕事部屋に鎮座しています。
愛おしい。。。
MXは今でも元気です。露出計もシャッターも問題なく、バリバリ現役です。
フィルムカメラを持ち出すことは本当に少なくなってしまったのですが、
大切な日も、なんでもない日も。
これからもこのカメラで切り撮っていきたいなと思っています。
2つのカメラで撮ったいろんな写真たち。
リバーサルフィルム(ポジフィルム)もフィルムカメラの魅力の1つです。
他にもいろいろフィルムカメラ
このぞっこんPENTAXをはじめ、私が持っているカメラのほとんどは、実はフィルムカメラです。
正統派な一眼レフも良いですが、
フィルムカメラには本当に個性的なものが多いです。
それは見た目だけじゃなくて、映し出される世界がとてもとても個性的。
フィルム未経験の人にもぜひ知ってほしいこの世界…( ˘ω˘ )
この記事は…
スダ Advent Calendar 2016にエントリーしています。スダシュウゴさん(@sudarexyz)はホームページ制作・出張カメラマン・デザインなどをされている、多才で愉快なお人です。
どういう記事にするかいろいろと迷ったのですが、
カメラ愛が深くて、素敵な写真を撮るスダさんのカレンダーということで、
わたしの「カメラ愛」「カメラルーツ」を綴らせていただきました!
これからもカメラ沼にどっぷりつかっていく所存です。
スダさんはじめとするカメラスキーな皆様、
今後もカメラ・写真情報の交換、どうぞよろしくお願いいたします!